家のなかが片づいていって、中身が空洞になっていく様子、洗濯ものや、犬の散歩や、いつもの日常が続いていても、様子が違うのが、外からでもわかる。 先週の月曜日引越しで、二、三日後に残務があって引越し先からやってきた。 引越しの当日も、残務の日も…

クローデル展

無理矢理、開館時間ジャストに着くように家を出た。 今年二度目の神奈川近代文学館。 かつて、図書館司書の資格を取るための講習で知り合った、当時まだ大学生だった女の子は、どうしても近代文学館に勤めたくて、夏休み中アルバイトをして自己アピールをし…

こんなとき、パパがいたらなぁ、という思いがためいきのようにわいてくる。 感情を昂ぶらせ、荒らげ、根にもってじくじくとうらみ、そんないりくんだ親子関係だったが、どん底のときに頼るのは父だった。 スリランカ在住のころ、雇われていた日本企業に倒産…

ついに六月

いやな季節。 先週末は、アガサ・クリスティーばりの怪事件にテレビに釘付けとなり、いけないいけないと思いつつ、週末をはさむと展開が遅くなるので、金曜日中に犯人が特定できないものか、とじりじりした。 クリスティーものだと、たいてい最も犯人らしく…

ロイヤル・ウェディング

朝、ふとんのなかでへんな頭痛がする。 後頭部の皮膚がひっぱられるような痛み。 初めての感覚に怯えて、家族を呼び、あたまに手を当ててもらう。 肩がひどく凝っている。 肩こりが原因かもしれない、と娘がネットでしらべてくれる。 そういえば、BBCでメー…

ジエーン・フォンダ

2011年の6月、わたしはなにをしていたのだったか? ブログより。 BSで録画予約しておいた「獲物の分け前」を観る。 三十年ほど前、友人がVHVのビデオから録画してくれて、画像はいまいちであったが、そのとき実際の映画を初めて観た。 中学のころから私には見る…

乱読

連休中に「林芙美子展」へ行って、その気になって図書館から借りてきた林芙美子の「放浪記」と「戦場」昭和16年ころの満州紀行の本。 林芙美子はだいすきな作家で、一時全集を借りてきて読み漁った。 こんなにおもしろいのに評価が低いように思っていた。 …

友だちと約束して、会い、ランチとお茶をすると12時前に待ち合わせをしても、別れるのは夕方だった。 同じ店に家族と行っても、あっというまに食事が終わり、お茶もさっさと飲み終わってしまうのに、彼女と一緒だといつまでもいつまでも話しが尽きない。 …

リュウイチ・サカモトの時代

テレビをつけると、「ファミリーヒストリー」という番組をやっている。 娘がこれやだ、と言うが、老いたサカモトに興味を持って、そのまま観た。 かれの家族史はなる「ほるほど」というものだったが、 私の気持ちは、イエロー・マジックが一斉を風靡したとき…

こころたび

たまたまこころ旅の手紙を読む場面に出くわし、苦しくなる。 最近は、つづきは夜とかになっているのか、 午後7時から後半依頼された場所に到着するというので、もっと泣くことになるといやだな、と思いながら録画しておいた。 その手紙には、戦後九歳だった…

「忘れられた巨人」

とうとうおもしろい、と思えないまま「忘れられた巨人」が終わってしまった。 おもしろいよ、すぐによめるよ、と言う夫のことばを真に受けて、そういう読み物が必要なときのために取っておいた。 そういう読み物が必要なときとは、 力がなく、 根気がなく、 …

落し物

臨港バス神名営業所は、京浜第一国道のわきを入ったところにあり、 愛想のよい女性の電話対応にほっとしたときイメージした「営業所」とは大きくかけ離れている。 そこは広いバスの操車場で、運転手さんたちがバスを洗ったり、タバコをふかして休憩したりし…

お花見

昨年、池上の桜を見に行ったものの、桜はまったく咲いていないし、誘っておいて1時までです、と早めの終了時間を知らせてくる友だちと、 今年の花見の場所を鶴見と決めた。 その友だちとは長いつきあいになるのだが、話しがぽんぽん弾むという間柄ではない…

いとこ

桜の花が、満開。 今年の桜の花はしろっぽくて、迫力に欠けるように感じる。 ものの味と同じで、こちらの感性がにぶくなっているのかもしれない。 2月25日に亡くなったいとこの魂が、まだこの世に漂っているような、 そんなふうに思う。 いとこが、このう…

日の名残り

カズオ・イシグロがノーベル賞を受賞してすぐに買った「忘れられた巨人」。 やっと読み始めたが、なかなか進めない。 「私を離さないで」に感動して二冊読んだが、「日の名残り」は読めずにいた。 ストーリーを知っているのは、映画を観たからだろうか。 き…

旅行中の食事 つづき

白木屋をめざし、アイフォンに示される地図を頼りに歩いて行くと、建物の駐車場や、建物と建物のあいだの細い路地などを通ることになり、50分ほどでようやくアラモアナ・センターへ着き、ジャパニーズ・フードコートまでは行きつけるが、どうもそこは旅チ…

旅行中の食事

ホノルルのホテルで、むかむかと具合がわるくなり、いやいや困ったことになったぞ、と横になってじっと目をつむっていた初日。 これから4日間・・どうしよう・・ やめておく、と云った機内食を、夫が 「ちょっとでもたべれば?」 と眠ろうしていた私を起こし…

おみくじ

ジャパニーズ・フードコートの奥に、おみくじ屋の占いがあり、「ラブ、ヘルシー、サクセス」と書いてある。ひょっとしたら、いとこにはそのいずれも、なかったのかもしれない。だから死んだのだ。 そんなふうに感じる自分は、どこかおかしい、きっと。 末っ…

メール

昨日の朝、COUCOUからのラインを受け、お寿司を買って、COUCOUの滞在する部屋に出かけて行く。 昨年7月に出産した娘と日本に帰ってきている。 エアフラの仕事をしたので、航空券が手に入り、ついでに旅行中の友だちがいるので部屋が使える、とのことである…

ホノルルへ

満席の機内、ほぼ日本人。 小さな子ども連れ、新生児のような赤ちゃん連れの若い夫婦や家族総出のハワイ旅行。 飛行時間は6時間50分。 後ろの座席から、男女の話し声が切れ目なくつづく。 女性の話し方が、さりげなくて穏やか、すらすらと相手の話しに合…

ひな祭りイベント

保育園のイベントに行ってきた。 去年から、このイベントには着物ででかけている。 子どもたちが、きらびやかな着物で舞台の上でおひなさまになるので、あやかって私も和装で行く。 歳をとっているので、 「なにあのひと!目立ちたがりや〜」 とか 「なんで着…

地デジ

地デジで見るのは「YOUはなにしにニッポンへ」「探偵!ナイトスクープ」「家、ついて行ってイイですか?」と決まっている。 実は、爆笑問題の「ザ・フライデー」もこっそり。 「ザ・フライデー」も捨てたもんじゃない、三島由紀夫の特集などあり、知らなかった…

お別れ

今日から三連休だから、せんせいたちもゆっくり休んでいるだろう。 毎日忙しい保育の現場で、子どもたち相手に年間スケジュールをこなさなくてはならず、その間にも毎日クッキングだの、お誕生会だの、体操教室だの、リズム教室だの入ってくる。 この園に雇…

たかだか15分程度なのだが、満員電車に乗ってぎゅうぎゅう詰めにされる。 月に二、三回、朝の通勤ラッシュ時。 乗り込んで、すぐに発車することもあるが、満員のまま待たされることがある。 車内はへんに静かで、アイフォンに余念のないひとびと。 マスク…

電気屋さん

大雪の降ったころから、ブレーカーが落ちる。 ブレーカーが落ちる時の、ばんという音と共にまっくらになる衝撃。 おかしいな、と夫に言っても、はじめのうちは気にとめない。 何回めかに文句っぽく、何度も言ってるじゃん、と強く言うと、やっと腰をあげてブ…

シューベルト 

数ヶ月ぶりで、まったく現場の仕事がない一週間。 朝から予報以上に雪が降っていて寒い。 雪が止んだらびしゃびしゃ雨が降っている。 こんな天気で、分倍河原ー高幡不動ーと出かけなくて済むのはラッキー。 声楽の先生に、サービスでシューベルトを見てもら…

アグラーヤ

18歳の手紙の送り主の名が「アグラーヤ」となっている。 「白痴」の主人公ムイシュキン公爵をたぶらかすいやな女性アグラーヤに因んだ私たちの共通の名前である。 友の敬愛してやまない同居する従姉妹、彼女は事あるごとこの従姉妹に教えを乞い、従姉妹の…

18歳の手紙・1971年   失われた道玄坂「ライオン」にて、失われた友より

今日は、10月1日。 今午後4時30分ころ。 あたしは、BYGのまさに"となり"のLionっていう喫茶店に来て、あなたの先生みたいにあなたに手紙を書いています。 あたしの目の前の壁にはベートーベンの絵がかかっていて、それのかかっている壁は"まさにとなり…

漫画

ひさしぶりに漫画をおもしろい!と思った。 ブレイク・スルーという番組で、ギランバレー症候群の女性が描いた漫画がブレイクしている、という。 はじまりで、列に並んだファンにサインする著者の画像が流れる。 ファンのひとりが、 もし自分だったら、こんな…

「夜」 by アリス・マンロー

アリス・マンローの短編に「Night・・夜」というのがある。 「これは最初で最後の自伝ともいうべき短編だが、まったく創作の部分がないかといえば、そうもいえない」というまどろっこしい前書きがある。 本人のいうことはたいていあてにならないので、私はま…