フォーラム8

7月最後の土曜日、フォーラム8へ出かけた。

「フォーラム8」とは、渋谷は道玄坂にある放送大学の単位認定試験を行う会場である。

最後に、ここへ行ったのは、「現代哲学への挑戦」でその時は後期、冬のことだった。その前の夏に試験を受けたのは2012年のこと。

もうもうと茹でるような熱気のこもる渋谷駅周辺。

開店前のスロットマシンの店に並ぶひとたちを横目に、会場に向かった。

もう夏の試験はやめだ、と思ったものだ。

このときはまだ渋谷は今のような地下迷路になっていなかった。

まだ昔のままの渋谷だった。

そのときの科目は「人格心理学」だった。

 

今回は「古事記万葉集」。

この勉強のおかげで老眼鏡のレベルが上がった。

レベルが上がる、というのは老眼の度数が上がるということで、やばいレベル・アップなのだ。

勉強は楽しかった。知らなかったことがいっぱいあって、卒業後いつかはいつかはと持ち続け、と50年あまり本棚に入っていた山川の日本史を初めてちゃんと読んだ。

赤く焼けたページは、老眼の目にさらにこたえて、虫眼鏡まで動員しなくてはならなかったが、教科書もこれで成仏してくれることだろう(チーン)

 

夫は、週末返上の仕事で、せめて一緒にランチを食べてから仕事へ出かける、と試験会場で出迎えてくれた。

会場へ着いたときは、まだ前の試験が終わっていなくてしばらくフロアーで待たなくてはならなかった。

いろいろなひとがいる。

子どもの学校で出会ってきたような、女性たちもいるが、若いひともいる。

高齢の方は男性が多いように思う。

エレベーターを降りて、試験が行なわれている教室の扉の前で待っている。

教室は三箇所あり、ひろいフロアーの壁に立って、それぞれノートや印刷教材を読みながら、待つ。

どうも私の立つ壁には、ひとがやってこない。

自意識過剰なようだが、なんとなく他者をはじく空気があるのか、私の隣は空席ということがよくある。

子どもの学校などではたいていそうだったし、こんな場でもやっぱりそうらしい。

と、通路を通って大柄なひとがやってきて、服装は女性で、化粧もし帽子も被っているのだが、男性のようである。

大柄なのと歩き方で、ふと目をあげた。

その方はどの壁に行くだろう、と思うと、まっすぐに私の横に来た。

そういうことがある。

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