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アリソン・アトリーの生涯

クレヨン・ハウスで「アリソン・アトリーの生涯」という本を見つけて早速図書館にリクエストする。

年末年始にまたがり三週間ほど借りて入られたため、なんとか読みきった。

石井桃子さんが、アトリー女史について

「日本の読者がともすれば考えがちな、ティム・ラビットを作り出したやさしい女性というイメージとは違う。」

と書いていたのがずっと気になっていたのだ。

 

読みきってみると、90歳以上まで生きて、創作意欲もすごいが、金銭欲も並々ならない。

死後、家の中から、高価な美術品や銀食器などが見つかり、精神的にも物質的にも困窮していた息子に、経済的援助をすることを拒み、貸した金は返済させ、いつまでも自分に頼ろうとする息子のため、と称して自分の稼ぎを隠していた。

凄まじい息子への執着と息子の嫁への変わることのない悪意。

息子のジョンはアトリーの大往生のわずか数年後、父親同様自死を遂げる。

アトリーの稼いだ金品は、息子の嫁に渡らないよう周到に遺言が残されて居たという。

 

ときおり、「アリソン・アトリーの生涯・・物語の紡ぎ手」と題してアトリーの誕生から亡くなるまでを書いたデニス・ジャッドという伝記作家の筆から嫌悪感が滲み出ている、と感じるのは私の感情の投影だろうか。

 

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