年内最後の現場。
3歳児のクラスで子どもが転び、あごを切る事故があった。
今回は、ムーブメント活動の後に走って椅子に戻るときに起こったことなので、ムーブメント授業の責任にはならないだろう、とは思っていたが。
2日つづけて送ったメールに返信がないので不安になった。
「電話して聞いたほうがいいね、なにがあるかわからないよ。
土曜日やってるんでしょ」
と夫。
朝7時半、家族がまだ眠っている時間帯から電話しはじめた。
登園時間にぶつかると迷惑だろう、と思って。
あれ?だれも出ない。
どうした?
昨日転んだ子になにか重大なことが起こったとか?
いやいやそれだって登園する子どもに門を開けるはずである。
親は仕事に出かけなくはならないのだから。
9時半まで、なんど電話しても出ない。
子どもが来ないから閉めたのかも。
10時過ぎにもう一度電話するとやっと園長が取った。
三歳児は、あごを三針縫うケガを負ったが、抜糸するまであまりあばれないようにと言われているけど、本人はなにごともなかったように騒いでいる、と淡々と淀みなく、事務的な口調で言われる。
○○先生は、おやすみですか?
と聞いたのは、2日続けて出したメールに返信がなかったからで、今日来ていますか?という意味ではなかった。
「きょうは祝日の土曜日ですから、きていません」
「それはわかってるんですけど、昨日とおとついとメールに返信がないので、おやすみかと思って」
園長は、自分はほかの職員のメールを開けることができないのでわからないこと、
休んではいないこと、をやや防衛的に言ってから、
「つたえておきます」
と言ってくれた。
私のこのひとの、飾らない性格、うまいこと言わない正直さ、子どもへの目線の低さがだいすきで、きもちのうえでは頼りだった。
入ったとき、なにかあったらわたしに言ってください、と暗に職員ではなく自分に直接言え、と言ってくれた。
入って2年目に、私のムーブメント時間に転倒して上顎を切る事故が起こり、保護者がさわいで大変なことになった。
ただでさえ、理解してもらってない時期のことで、事故以来なにかにつけて「ムーブメントはあぶない」と言われた。
言われるたびに責められてる気分になった。
実際、あたらしいムーブメントの先生をやっつけよう、という気分のひともいたと思う。
今回のようなことがあると、思い出す。
私の時間中に起こった事故は、私のせいにされてしまうことがありうる。
他の園では、自分でカメラを持っていき活動の復習のために録画しているので、証拠になるが。
ぞっとする。
年末に大きなことにならずによかった。
家族と夕食後「名探偵ポワロ」を観ていて、急に、
「あ・きょう祝日の土曜日じゃん!」
と思い出す。
園長はそれを言いたかったのに、それはわかってるんですけどって、わかってないでしょ自分。
しかもいま思い出すって、と娘に突っ込まれた。