2019-01-01から1年間の記事一覧

健康

大酒飲みで、栄養状態もよくない、衛生状態だって相当に問題アリ、こころも孤独という70に手が届く知り合い。 その彼が、原因不明の高熱で入院、薬が効かない、という心配な知らせが入った。 ついにかぁ、と案ずるが、数日後、熱の原因は毒虫のせいだ、と…

美容師事情

美容院との因縁。 この因果のはじまりは見当がついている。 なが〜い遍歴のあと、ようやくこれだ!という美容師と知り合って、以来30年。 この美容師が、雇われの身から自分の店を構えるまでのブランクのあいだは、知り合いから美容師を紹介してもらったが…

サッチ

池上駅12時という待ち合わせだった。 10時に犬にチイをさせてから出かけよう、と思っていた。 つめたい雨が降っている。 10時になって犬を出して、小雨のなかを少しボールで遊んで、時計を見ると、あれ、もう行かなくきゃ、という気持ちになったのはな…

安ベエの海

木内みどりさんが亡くなった。 反原発の活動をされていることを、何年か前に代々木で行われたなにかの集会にゲストとして登場するチラシで知った。 第一に、私はこのひとの顔がすきだった。 「安ベエの海」はポーラテレビ小説で、このひとと佐藤オリエさんの…

ミネドレッド・スピアース

アメリカの夫婦像 「ミルドレッド・スピアース 幸福の代償」というドラマをつい観てしまう。 無料のアマゾン・プライム。 一週間仕事がなく、やらなければいけないことを終えて、ちょっとどこかへ出かけたい気分。 「明日あいてる?」と気軽に声をかけられる…

母の着物

写真は、昭和29年の正月、私はまだ1歳になっていない。 歩けもしない。 この母の着物の柄は、なんとういうのだろう? 思い切って、近くのリサイクル店で聞いてみた。 店主は、私と同年齢の女性で、アシスタントは若い痩せ型のメガネをかけた方。 ふたりで…

通夜

日曜日の夜は、だら〜としていたいのに通夜へでかけた。 友人のダンナが死んでしまった。 人から訃報を知らせる電話がかかってきたのは朝の8時半で、こんな時間に飲み会の誘いはないな、と素早く考えたが、やはり飲み会の誘いではなかった。 一週間の予定の…

9月28日のこと  2019年

表参道に用のあった夫と永田町で待ち合わせて駅ナカで軽く昼ごはんを食べてからでかけよう、ということになっていたのに、落ち合ったとき夫は勝手にカレーを食べ終えていた。 「行く」と言っておいて行かない、というのはいやなのだ。 行くと言った以上は行…

会話

一時間かかる通勤の車内、隣に座ったのは太めの男性で、隣りは奥さんだろう、だいたいのところ切れ目なく会話が続いている。 奥さんらしいひとの、男性を励まそうとする声が静かだが切羽つまっている。 ぽつぽつ話す男性の気弱なことばに興味がひかれる。 こ…

「海を撃つ」を読んで。

この本をなぜ読む気になったのか、みすずの書評で知ったのか、 「本の花束」という生協の注文票に入っているチラシで知ったのか。 図書館にリクエストして届くまでに時間がかかり、また「延長不可」になっているところを見ると人気があるのだろうが、読みに…

母の親戚

東松山は、池袋から東上線に乗り換えてさらに50分近く電車に揺られ、成増を超え、川越を超え、あっけなく爆睡する夫のかたわら、坂戸を超えていきなりひろがってきた青々とした水田の景色をながめ、これから訪れる母の親戚のことを考える。 戦前の谷中で暮…

兄と弟

広島が映っている。 終戦記念日で、太平洋戦争のドキュメントが多い。 二月に訪れた広島。 原爆資料館での衝撃と、原爆ドームを前にして思ったこと。 生涯広島を描き続けた画家四國五郎という画家の映像。 敗戦後シベリアに三年間抑留され、帰ってきみたら弟…

波 ソマーリ・デラニヤガラ著

ある集まりで、「波」という本を紹介される。 紹介したひとはこの本を読むことを勧めない、と言い、反社会的な本である、と言う。 本は英語で書かれたものだろうから、日本語に翻訳して出版したということは、それなりの評価を得たからなのだろうが、自分に…

弥生美術館

梅雨のむしむしがいつまでも続く。 しかし来るべき凄夏の日差しよりましかもしれない。 昼からの仕事がキャンセルになった夫と東大前に出かけることにした。 テーマは「アンティーク着物万華鏡 大正〜昭和にまなぶ乙女の着こなし」 この弥生美術館、あまり人…

ボヘミアン・ラプソディー

お台場で「ボヘミアン・ラプソディー」をまだ上演している、というというので行ってみる気になるが、映画館のクーラー事情を考えて、やめにした。 すると夫が、アマゾン・プライムで100円で観れるよ、というのでこの三連休最終の日に家族シネマ会。 期日…

川端康成 油

本の世界にのめりこむ快感。 図書館で川端の全集を取り寄せて読む。 「十六歳の日記」 「油」 「葬式の名人」 と続く初期の作品は、川端少年の喪失をなまなましく描き出している。 父と母、そして姉、祖母、同居していた祖父すべて失ってから親族を転々とし…

作家

BSで三島と川端のドキュメントをするという。 ナビゲーターがいやなやつだし、きらいなゲストが出演するので録画しようかどうか少し迷ったが。 私は川端という大作家がとくに好きではなく、「伊豆踊り子」「雪国」など、なにか私には気に入らなかった。 この…

伯母

このひとをホームに尋ねたのは二年前。 そのときのことはブログに書いた。 いやな気分が半年くらい抜けなかった。 もう行くまい、と心に決めた。 心に決めることなどなんにも意味がないことは、65年間実証済みだが。 ひと月ほど前電話すると、目がみえなく…

梅雨の中日

雨がつづいたあとの晴れの朝。 ひさしぶり台所の窓をえいっと開けると、窓枠に置いてあったオリーブ油のびんがすっとんで床に落ち、からんという音がしてうすいプラスティックのふたが跳ね飛んだ。 油が床にこぼれ、黄色い液体がけっこうな量、びんの転がっ…

出雲

先週末、姪の結婚式が出雲大社であった。 土曜日のフライトに乗って日曜日が友引で挙式、帰る便がないのでもう一泊して月曜日の昼過ぎに帰ってきた。 腰の調子が万全ではなく、やや心配したが、伯母からゆずり受けた黒留袖一式を持って出雲へでかけた。 早い…

結婚式

これまで結婚式に出席した回数は、ひとと比べてすくないと思う。 呼ばれて断ったこともあるし、当然呼ばれるだろうと思っていたら呼ばれなかった、ということもあった。 なんとなく縁がない。 姪っこの結婚式の前夜、きもちわるいぞ、と思ううちに吐き出して…

とうとう犬が来た。 黒いわんちゃん、名前はブラッキー。 中学で習った英語「Tom and Susie」にでてきた黒い犬、名前を「Blackie」といった。 日本語で言えばくろちゃんですね、と英語教師が言った。 英語は赤点だったのに、そんなことは覚えている。 英語教…

十連休

5月の連休も、夫が現役会社員だったころのようなほっと休めるまとまった休日というような位置付けではなくなったが、今年は元号が変わるという特別な十連休である。 ぎっくり腰が信じられないほど長引いて、水曜日の仕事に年度変わってそうそうに穴をあける…

みずがきやま

バースデー・ランチに神楽坂へでかけた。 夫はなんと六十代最後の年になってしまった! 神楽坂には、夫の親友の娘(26)が最近住みはじめ、ハッピー・バースデイのラインを届けてくれた彼女に「いま神楽坂のレストランにいるよ」と返信すると、何時何分にお母…

ついに・・

金曜日、二歳児クラスの「カエル」で両手をパーにして着地して、立ち上がろうとするとくぅぅぅぅっと腰がつって、そのまま立ち上がれなくなった。 電子ピアノを盾にして、なんとか五歳児まで終了。 しかしどうやってピアノの椅子から立ち上がって、ホールを…

2019年度はじまり

新しい年度がはじまった。 毎日の仕事ではないのだが、続くときは続くこの仕事。 夏と春は比較的時間があくので、疲れてくるとあと何回でしばらく休みだ、と回数を数える。 ひまになったらあれもしよう、これもしよう、と頭で描くのだが、ほっとしたとたんに…

定食屋さん

荻窪の定食屋は、一時半を過ぎているのに満員で、外ですこし待つ。 二人がけのテーブルが四台密集し、あとはカウンターの狭い店内。 やっと空いたテーブル席に座る。 ずらっと並んだメニューがしぶい。 豚生姜焼き定食、鳥の唐揚げ定食、ハンバーグ定食、焼…

お花見

ここ数年一緒にお花見をする友だちから「今年はどこにしましょう」と年賀状が来ていて、去年も一昨年も彼女に行き先を決めてもらっていたので、今年はたまたま新聞でみつけた「墨堤」にしよう、と思った。 新聞をコピーし、友人に渡し、待ち合わせ日時を決め…

アカハライモリ

アカハライモリのカメは(カメという名のアカハライモリは)小さなエサをひとの指から食べるようになり、このまま慣れるのかと思えば、そうでもなく、水中に落としてやっても別な方向を探したりして、どうも学習しない生き物のようだ。 実は、このカメはメス…

会話

土曜日の東海道線車内。 ボックス席の窓側に向かい合って座る女性の横に席を取った。 なにしろ寒い。 ホームで電車を待っているあいだに冷え切ってしまった。 ふつうはボックス席に人がいる場合は座らないが、そこが暖かそうである。 ひとのぬくもりで暖をと…