まつもとがTVから消える日

このひとが画面に登場するたびに、即チャンネルを切り替えてきた。

チラリと黒い影が見えただけでぞっとするGのような存在。

フシギでならならないのは、このみにくい、半笑いの顔でいやなことを言う芸人に対して、私以外のひとが文句を言っているのを聞いたことがなかった。

今回のことがあって急に、実はきらいだったというひとが声をあげている。

「べつに気にならない」というひとが多かった。

永作博美という女優がいやだ、というひとの方かむしろ多かった。

私のほうは、この平凡な顔立ちの女優さんのどこが気に入らないのか理解できなかったが。

「私のまわりはみんなすきだよ、きらいって聞いたことない」と当時30代でケーブルテレビの仕事をしていた姪は遠慮がちに言った。

「おもしろいよ」

えーっ?

私の感覚がおかしいのか。

大阪ローカルテレビの老舗番組は録画して観ていたが、あるとき西田敏行氏が司会を降りて、あろうことかこの品性うたがわしい、信じがたくきたならしい男が西ちゃんの後釜に座った。

いつもの無意味なわらいが、歯並びのわるい口をだらしなく開けて漏れ続ける。

やむなく録画を中止した。

いつかいなくなればいいと心から願っていた。

私の祈りが通じたわけでもないだろうが、どうも雲行きがあやしくなっている。

 

報道が嘘でもいいから目の前から消えてほしい。

 

さんまもたけしもどちらかといえば苦手だし、言ってしまえば古典落語もたいてい気に入らない。

後輩芸人たちを従えてえばっているホモソーシャルな世界がいやなのだ。

男の口で語られる噺は、男性中心で女性をみくびっいているか、女性を男に従う便利な存在として描いている。

(女性落語家の語った「芝浜」はすばらしかった!)

例外はある、すばらしい作品はある。

 

いま、報道の方向がどこかで変わってしまって、消えたはずのGがどこからか出てきたらとYouTubeニュースから目が離せない。

従って、見るのもいやなこの顔を毎日見ているのだ。

 

※わらいのニューウェーブ。ママタルトと真空ジェシカ。平和で仲良しのコンビ。でもいちばん好きなのはランジャタイ。

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