大酒飲みで、栄養状態もよくない、衛生状態だって相当に問題アリ、こころも孤独という70に手が届く知り合い。
その彼が、原因不明の高熱で入院、薬が効かない、という心配な知らせが入った。
ついにかぁ、と案ずるが、数日後、熱の原因は毒虫のせいだ、ということになり、ついでにあちこち検査をしたが、血液検査も腫瘍の検査もまったくきれい「健康」である、と退院した。
そのひとに恨みがあるわけではないが、こんな無茶苦茶な生活をし、別居家族に迷惑をかけ、都合のよいときだけふらっと現れては、しまいにキレて、怒鳴って帰って行く、そのひとが健康・・まったくきれい?
問題なし・・。
一方、健康に気をつけ、お手本にしていたひとが病に倒れた。
健康志向の家族円満。
そのひとが常々言っていた、
「頭を使いすぎたら、身体がくたびれるまで運動しろ。」というモットーを私も真似ていた。
ヒステリックというほどではないが有機食材を使っていたし、味覚を鈍麻させてはいけない、と私のカレーせんべい好きを「げてもの趣味」と鼻で笑われたりもした。
そのひとが、だれもが恐る病気になってしまった。
どうして?
父は、男ばかり三人兄弟の長男で、大酒飲み、次男はヘビースモーカー、中毒というほどではないがギャンブラー、三男は健康志向のスポーツマン。
三男がアル中とモク中よりもずっと早く亡くなった。
なぜ兄貴たちではなく自分?という気持ちを隠すことはなかった。
次に死んだのは父だが、病気ではない事故死80に手が届かなかったが。
次男は80を超え、いまだ立派に存命中である。