犬を連れていく公園。
長期の改修工事のあと、砂場がおしゃれになり、滑り台とうんていとブランコがセットになった色とりどりの設備、ベンチとテーブルのセットは子どもを見ていられる位置に配置されて明るくなった。
以来、この公園に子どもの姿がないことはない。
先日、あたたかな日の昼ちょっと前、チビ犬を連れて行くと、近くの幼稚園から子どもたちが来て思い思いに遊んでいる。
引率は外国人。
若い男性が、ネイティブ英語で子どもたちを指導している。
しかし、子どもたちはひとりを除いて全員和の顔つき。
近所にある「英語で日常会話を行う」をウリにした幼稚園の子どもたちだろう。
子どもに英語を教えたい、小さいころ英語で生活するとおとなになって英語ぺらぺらになる、という幻想。
たいして裕福でない生活費から捻出してけっこうな額の教材を買う若い家族もいるようだ。
英語にたいする日本人のコンプレックス。
長期、短期にかかわらず英語圏に留学経験のあるひとは相当数いて、ネイティブな英語を話すひともずいぶんいる、ようにみえる。
カッコいい、かもしれないが。
「英語ぺらぺら」というだけのことで社会に出てから有利、ということでもなさそうなのだが。
しかし「英語で保育」が売れる、ということだ。
私が通う保育園でも、ネイティブの外人(白人)が英語を教えている園はある。
・・かくいう私も正月にひさしぶりにオーストラリア人の友人に会って、あまりの不足にだめだなぁ、どこかで習おうかな、などと思ってみたり。
日差し溢れる昼の公園で走り回る子どもたち。
若い女性スタッフも、英語で子どもたちに話しかけている。
しかし、ブランコで子どもたちどうし遊んでいるときは日本語をしゃべってる。
先生が近づいてくると、英語になる。
親は、外国人の子どもと一緒に育てたい、と思ってのことだろうが、少なくとも見たとこ白人はゼロ。
夕方お迎えに来る親と保育者も、親どうしも英語を話している。
ぽつんとひとりでいる子は、黒人の男の子。
大きな目がさみしそうにきょろきよろしている。
かれだけ外国人でおそらく英語を話すのだろうに。