緊急事態宣言が出された。
朝からたて続けに今年度の仕事がキャンセルになる。
世界は、どうなっているか、犬二頭と外へ。
美しい新緑のなかのひとびと、正月とも盆とも異なる、むしろどことなく解放感があるのはなぜか。
ウィルス拡大懸念の最中であるが、ひとりで、あるいはふたり、または子ども連れで春の光りの公園を歩いている。
亀の子山公園は、古墳が多摩川沿いに連なり、歩道がゆるやかなスロープとなって眼下に川を眺めながら歩くことができる。
公園には、子ども用の遊び場がカラフルに設備されている。
ひととひととの距離を取るようにニュースでは言われているが、ママ友どうしの距離も、おばさんたちの立ち話も、近距離で、たびたび相手の腕をつかんだりしている。
相変わらずラッシュ時の通勤電車は混んでいるし、昨日の居酒屋はいつもより混んでいたそうだ。
明日から居酒屋が閉まるかもしれないから、と。
海外在住の「house arrested」 で過ごしている邦人たちは、ばかな日本人、と言うかもしれない。
どうなってるの、どうして外出禁止にしないの、と。
日本人はばか、というときの「日本人」は「未開発な人」というニュアンスにきこえるのだ、洗練されたフランス人やイギリス人ではなく。
私に言われも困る。
暑いような日で、空気が乾燥していてきもちがいい。
思い切って川に降りていくと、去年の台風のあとはだいぶ片付けられてはいるが、自然ががらりと変わっている。
川底がせり上がって砂地ができている。
まるで砂漠。