2019-01-01から1年間の記事一覧

チャコちゃん

中高一貫校の女子校で、急に来なくなったスズコのことを考えていたら、なぜか小学校時代のチャコちゃんのことが思い出されてきた。 チャコちゃんのあだ名は「ゾウ」 身体が大きく、どっしりしていた。 勉強がよくできて、本をたくさん読んでいた。 卒業後、…

3.11

不安なきもちは、どうしてだろう、と思ったら3.11が近づいているからなのだ。 今日はテレビをつけない。 ラジオもFMクラシックのみ。 それでも午後のこの時間になって、どうしても苦しくなった。 過呼吸のような、過呼吸になるのが怖いような。 桜の木の下に…

金満里

大雪情報の日、「ウリ・オモニ」の公演に行く。 朝から天気予報は過去の大雪の映像を流して、外出を避けるように警告しているし、前日長崎空港から羽田に戻ったばかりで疲労感が残っている。 夫は前夜ひどい咳をしていて、今日は一日休んでいるほうがよいの…

ナガサキ

ナガサキは、娘と311のときに一泊した。 娘はひとりで資料館へ行き、私は資料館の喫茶店で待った。 ずいぶんたってから戻って来た娘がまっすぐな目をして、 おかあさん、すごいよ、ぜんぶきえちゃうんだよ、と言った。 佐賀から長崎までの線からすばらしい海…

原爆ドームとひろしま美術館

資料館のあと、目指すのはもちろん広島風お好み焼き。 夫がアイフォンでランクの高いお好み焼き店を探し、そこまで歩いていくと朝出発したばかりのホテルのすぐ近くであった。 狭い店内と、成功したオーナーにありがちの饒舌なひとり舞台のカウンターと二人…

原爆資料館

今回は目をふさがずに見るのだ、と決めていた。 311のとき、保護犬二頭を疎開させるために佐賀の妹のところへ行き、当初は犬をそのまま残して娘と新幹線で東京に戻る予定だったから、原発事故を起こした国の歴史を見ておこう、とヒロシマによる予定だったの…

ヒロシマへ

ヒロシマへ向かう新幹線のなかで、つらつら思っていたのは叔母のことだ。 広島は、叔父一家が一時期転勤していた場所で、40年ほど前にひとりで訪ねたことがあり、小雨のけむる宮島へもでかけ道中鹿と対面してうろたえたりした。 そのとき、叔母は東京から…

学校システム論

暴力が学校に集中する理由が知りたい。 世界のあちこちで学校を舞台にした事件が起こる、コロンバイン高校、池田小、神戸の事件だってまず校門から始まったのだ。 その理由。 放送大学がふつうにラジオから聴けたころ、ふと耳にしたこの授業がわすれられない…

こころの時代

辺見庸という作家を「あたいはわりとすきです」と手紙に書いてきた友だちは、もう死んでいて、相模原の事件を知ることはない。 彼女に推薦されて一冊くらい読もうとして、熱感というか、生ぐささというか、さきを読めなかった。 その作家が生活クラブ生協の…

成人式の車内

意外に、空いている。 晴れ着姿の子は、駅に向かう途中ひと組みかけただけ。 ひと駅立ったが、前のひとが降車して座れた。 となりに座る若い女の子ふたり組。 大きな声でしゃべっている。 なかなか乱暴である。 なんだよあれ、Bパックってぜったいやらね。 C…

モモ

あれも読みたい、これも読みたい、定期購読している「不登校新聞」をきっちり読んで切り抜きたい、と思っていた正月休み。 とうとう読みきったのは「モモ」だけである。 この本は、これまでなんども読もうとして読めなかった児童書である。 一時はブームにな…

吐ききれない毒・・偽装

元旦に楽しみにしていた賀状が届き、印刷の隙間のわずかな肉筆からそのひとらしさがのぞいてうれしい。 年賀状は、たのしみ。 ここ数年、印字で自分の短歌を送ってくるひと、ずいぶん長い付き合いなのだが。 昨年、子どもが自立して夫婦ふたりになった。 「…

2019年正月ことはじめ・・リアルな現実

《感染注意の記》 恒例の凧揚げは、あたたかな日差しにあふれた多摩川で。 厚着をしていったが汗ばむような陽気だった。 近くでよそ行きのコートとよそゆ行きの靴を履いた小学三年生くらいの女の子が、お父さんとお母さんと一緒に凧を揚げていて、風のない空…

待ち合わせ

若い友人の誘いで、「ランドフェス」なるものに行ってきた。 お天気は雨。 「ランドフェス」とはなんのことなのか行ってみるまでわからないのは、友人の説明にやや不足がある、と思う。 私のお目当ては、舞踏家大野慶人の踊りを観ること。 「これも良さそう…