メール

昨日の朝、COUCOUからのラインを受け、お寿司を買って、COUCOUの滞在する部屋に出かけて行く。

昨年7月に出産した娘と日本に帰ってきている。

エアフラの仕事をしたので、航空券が手に入り、ついでに旅行中の友だちがいるので部屋が使える、とのことである。

このこは、いつもぎりぎりに連絡してくるので、とうとう旅行当日の昼しか選択肢がなかった。

 

広尾には、生後8ヶ月で亡くなった長男がしばらく入院していた乳幼児集中治療室がある。

入院中、授乳時間と授乳時間のあいだの数時間、私は歌のレッスンをすることにした、その音楽教室の看板がまだある。

健常の子を産んだCOUCOUに、そんなことはいわないけど。

悲しい思い出に胸を詰まらせる夫や娘にもいわないけど。

 

午前中だけで会社を退けてきた夫を待ってお寿司をたべ、桜餅をたべ、人見知りの始まったばかりのCOUCOUの子どもは、ついに私に抱かされなかったが、あたたかな昼下がりみんなで外に出たところ、メールに着信があり、ひらくと。

姉の死を知らせるいとこからのメール。

 

アイフォンを床に落として、ぺたんと座り込んでしまう。

手を取って起こそうとする夫の目。

娘のやや遠慮がちな肩を抱こうとする手。

 

昨日葬儀すべてを終わらせました、とある。

本人の希望で家族だけ、と。

 

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