妙薬あるいは毒

もやもやした台風の気圧。

頭がもやもやしていて集中できない、身体がぼてっとしている。

気分転換に外へ出るには日差しが超列で、

天気予報によれば危険な暑さ、無用な外出を避けろ、と警告を無視する根性はもとよりない。

 

わなわなしていて止めようがない。

心がなにかおかしい。

覚束ない。

こんなときは、刺激の強いドラマをいっき見する。

北欧ミステリー「THE BREDGE」は、無用にむごたらしく、無用に死体に細工していて不気味。

今回はシーズン4で、ますます内容が複雑になり、ノートを作って名前と人間関係の見取り図を作ったりしながら、なんとか着いていく。

「ハッピー・バレー」は、グランチェスター牧師探偵シドニー・チェンバースが極悪非道な性犯罪者として登場する。

はじめシドニー(ジェームス・ノートン)の好青年の印象が強いので、どこかで悪くみえきれない部分があったが、回数を重ねるうちにぞっとするようなサイコパスを演じている。

主人公の屈強な女性警官が魅力的で、録画するつもりになったシーズン2。

サラ・ランカシャーなる女優さんの声も演技もひきこまれる。

このドラマには人種差別的がみえる。

悪い奴はインド系と決まっていたりする。

ほんとうは見るべきではないかもしれない。

 

でも、私が求めているのは毒なのである。

レイシズムの英国でも、移民蔑視の北欧でも、なんだっていい。

毒であればいい。

 こんなふうにミステリーを使用するのは私だけだろうか。

あまりの内容に、夫は絶対むり、彼が好きなのはスポーツ中継か、せいぜいなまぬるい天海祐希ホームドラマである。

娘も、むり、おぞましいと言う。

ひとりでいるときにいっき見してざわめく心をなんとかしようとする。

残忍な場面、ひやひやして観ていられない場面は早回しし、音声を消して流す。

わけがわからなくなっとしまうと、せっかく進めたのに、また巻き戻して、内容を確かめないと次にいけなかったりして。

後遺症として、何時間も刺激の強い映像にさらされたおかげで、目と首がおかしくなっている。

せっかくよくなっていた腰までこわ張っている。

 

だれに迷惑をかけるわけでもないし、

せいぜい二、三日間ほど、目と首と腰に違和感がある程度だから、まあいいか?

老眼鏡なしで見えなくなったら、テレビを止めよう、と思っていたはずなのに・・。

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