演劇ワークショップ

いつのまにかひな祭りも、311も終わっている。

誘われて応募した演劇ワークショップの選考に受かって、1月から3月まで、怒涛のような日々を過ごし、あれあれよという間に本番を迎えた。

《私にこんなことができるの!》

と、ツッコミを入れる隙を与えないファシリテーター山田珠実氏のなみなみならないファシリテイトのおかげで、一歩一歩10人のメンバーと話し合いを重ね「看取り」という死に直結したテーマで、各人の看取りの話しを共有するという簡単ではない取り組み。

個人個人の悲しさや、悔いや、悔しさや、寂しさ、解決しようのない想いなど、それぞれの体験を語りあい、文章化し、読み合い、全体化するという途方もない取り組みである。

 

ワークショップはハナから、触れ合いを大切に、コロナ禍でマスクや消毒液を多用しつつ、手と手、からだとからだを通して、進行した。

これはどこへ行き着くの?

と、たびたび思った。

応募したときは、トラムの舞台に立つということも知らなかった。

知ったときは、ひとごとのように「こんな機会は一生に一度」とありがたく思った、が、いざ200人の観客の前に立つのだ、というときになるとひざががくがくした。

でも大丈夫、ひとりではない。

みんなと一緒なんだ。

敵であるはずの他者が、いつのまにか仲間になっている。

 

https://news.yahoo.co.jp/byline/nakamotochiaki/20230331-00343606