運動会

運動会は苦手だ。

なぜ苦手なのか、自分でもよくわからない。

幼稚園の運動会で、母がフォークダンスを踊っているピンボケの写真がある。

ぼんやりした白黒写真だが、ロープにくくりつけたたくさんの旗が頭の上でひらひら舞っている。

私はひとより小さく、足も遅かったのに母は私とはじめちゃんをむりやり組ませて走らせた。

はじめちゃんには障がいがあり、他の子が組みたがらなかったのだ。

妙な帽子をかぶせられ、むりやりふたりで走らされた。

はじめちゃんは、帽子が斜めに顔に落ちてきてしまい、走ろうとしないので困った。

 

運動会は、勝ちか負けかはっきりする。

強い子はかっこいい、足の速い子は拍手を受ける。

そういう運動会のシーンにいやな気がする。

勝ち負けにこだわらない、といいながら勝ち負けを決める。

私がたまには勝てるような子どもだったら、勝ち負けを決める運動会に別な見方をしたのだろうか。

自分がそういう子どもだったら、運動会の最後の盛り上がりのリレーで、転んでしまって泣いている子のことひきずったりしなかったのだろうか。

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